球座標
のときその線素(無限小離れた二点間の距離の二乗)を
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(41) |
で与えると、
となることが分かる。
今、定義 (31) に従って
を計算することを考える。
零でない成分を考えると、計量テンソルは対角成分しか存在しないので、 括弧の外側で でなければならない。
同様に括弧の中では
であるから、結局実際計算する必要があるのでは
のときと のときである(のときは
の交換関係より の場合と結果は同じになる)。
実際に計算をすると
- k=l=i=1
- j=1
-
- j=2
-
- j=3
-
- k=l=i=2
-
- j=1
-
- j=2
-
- j=3
-
- k=l=i=3
-
- j=1
-
- j=2
-
- j=3
-
- k=j=1
-
- l=i=2
-
- l=i=3
-
- k=j=2
-
- l=i=1
-
- l=i=3
-
- k=j=3
-
- l=i=1
-
- l=i=2
-
となるから、零でないものは
となる。共変微分の定義に従って
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(43) |
を計算すると
に注意して
となる。また
を計算すると (26) より
となる。ここで
は
の関係が成り立つ速度成分である。
さて、粘性応力テンソル
は
がスカラーになるように定義すれば二階の共変テンソルとなる。
応力テンソル
を粘性係数 を用いて、簡単のため以下では
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(45) |
で定義する。
であり対称テンソルである。
また、デカルト座標 ( のとき 、 のとき で、
など)では、単に
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(46) |
で与えられる。
ベクトルやテンソルの空間部分を共変微分に書き換えて、
両辺が共変ベクトルとなるように変換すれば、
粘性流体の運動方程式は
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(47) |
または、両辺が反変ベクトルとなるように変換すれば次のように書ける。
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(48) |
fat-cat
平成16年11月29日