観測者の系 に於いて相対論的な速度で運動( )している電子と光子との衝突(散乱)を考える。 散乱前の光子のエネルギーを観測者の系で と表し、 電子の静止系で と表すと、 ドップラー効果のEq.(7),(8) を用いれば、
観測者の系で見たとき散乱前と散乱後の光子のエネルギーの比は、 であるとすれば
ある観測者の系で見たときに、 散乱の仕方によって相対論的な電子 との散乱により、 低いエネルギーの光子 が極めて高いエネルギーの光子 に成り得ることが分かる。 例えば、 電子の静止エネルギーは約 なので電子の静止系で見たとき 位の光子でも散乱断面積としてトムソンの値を使うことができ、 電子との散乱の後は という高エネルギー光子を作り出すことになる。 上の議論を常に観測者の系から見て行うこともできる。
fat-cat 平成16年11月29日