連鎖核反応 ppI に於ける各原子核の数密度変化を考える。 は(19) より、
で消滅、
で生成されるので、
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(22) |
となる。以下同様に考えると は
で生成され、
で消滅するので、
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(23) |
となる。
は
で生成され、
で消滅するので
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(24) |
となる。
は
で生成されるので
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(25) |
となる。これを時間積分するとき、
各反応に於けるその反応の速さを決める係数
または
が大きく異なることを使うと、
何がどのように起こるか見やすくなることがある。
例えば、
星の内部で実現される温度や化学組成では一般に
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(26) |
が成り立っている。
この場合(23) を良い近似で が一定である( の変化する速さに比べ、 の変化する速さがずっと速い)とし、
更に
と
が一定であるとして時間について積分することができる。
この近似の元で積分すると、
これはベルヌーイの微分方程式の形であるから
となるが、初期値 を考慮すると
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(27) |
と求めることができる。
従って
が短いとすれば、
短時間(厳密には
) で
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(28) |
となることが分かる。
これは又、
(23)に於いて左辺の時間微分を零とおいたとき、つまり反応が平衡に達したときの解になっている。
これを使えば(24)は
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(29) |
と書ける。
のとき、
同様な理屈で、やはり を一定として (29) を積分すると、これはリカッチの微分方程式の形をしているので、
特解
はすぐ分かり、一般解は
となるが、これを初期条件
の元で解けば
となるので、結局
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(30) |
を得る。
従って
程度の時間の経過(厳密には
) で
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(31) |
となることが分かる。
これは(29) で左辺を零とおいたとき(反応が平衡に達したとき)の解になっている。
(28),(31)を使うと、(22)は
となり、(25)は
となる。
さて、連鎖核反応 ppI によるエネルギー発生率は。形式的に
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(35) |
と書けるが、
反応(23),(24)が平衡に達しているとすれば、(28)と(31) より
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(36) |
である。これらを使えば
が成り立つ。
ここで
であり、
また はニュートリノにより運び去られる平均エネルギーである。
fat-cat
平成17年1月10日