光子が電子に散乱される現象(コンプトン効果)を電子と光子との衝突現象と考える。 衝突前の電子は静止しているとし、 その電子と光子の四元運動量ベクトルをそれぞれ
とすると、
Eq.(19)またはEq.(20) が示すように、 静止している電子との散乱により光子はエネルギーを失って、 その波長は長くなる(エネルギーが小さくなる)ことが分かる。 ただ、電子のコンプトン波長に比べて光子の波長が十分長ければ(光子のエネルギーが電子の静止エネルギーに比べて十分小さければ)、 散乱による光子の波長変化(エネルギー変化)は無視できるほど小さい。
fat-cat 平成16年11月29日