入射光の分布
が等方で、
入射方向に依存しないとして
![$\displaystyle \tilde{f}_\vepsilon \left(\vx ,\Omega\right) =\tilde{f}_\vepsilon \left(\vx\right)$](Compton-img197.png) |
(45) |
とするとき、Eq.(43) の立体角に対する積分を実行すると
であるから、
となる。ここで
は入射光子気体のエネルギー密度である。
入射光子気体のうち、
単位時間当たり
![$\displaystyle c\sigma_T U_{\rm ph}$](Compton-img206.png) |
(47) |
が散乱されるので、
観測者の系から見たとき、
コンプトン散乱による正味のエネルギーの増加率はEq.(46) とEq.(47) の差を取って
となる。この量は常に正であるから、
![$\displaystyle R \equiv \frac{1}{c\sigma_T U_{\rm ph}} \di{W}{t}\Bigg\vert _{\rm compt} = \frac{4}{3} \gamma^2 \beta^2$](Compton-img210.png) |
(49) |
であるが、
非相対論的な電子の極限では
であるから、
と小さくなり、
逆に相対論的な極限では
であるから
と大きくなる。
fat-cat
平成16年11月29日