原子核同士を結びつけている強い力は、核間距離
以内では非常に強く働くが、これ以上離れると殆ど力は働かない。
これは核力を媒介する粒子である
中間子が有限の質量を持っていることに起因するとして、
中間子の質量
を
単位で求めよ。
ここでは
中間子のエネルギー不確定性が高々
であるとして、エネルギーの不確定性原理から質量を求めよ。
ここでの計算には、
MeV fm,
を用いよ。
エネルギーの不確定性は
![$\displaystyle \Delta E \Delta t \sim \hbar$](Report07-img123.png) |
(24) |
と書けるので、これより
中間子の質量の大おおまかな値は
![$\displaystyle \Delta E \sim m_{\pi}c^2 \sim \frac{\hbar}{\Delta t} = \frac{c\hb...
...,[\rm MeV\,fm]}{1\,[{\rm fm}]} = 197\,{\rm [MeV]}\sim{\cal O}(100)\,[{\rm MeV}]$](Report07-img124.png) |
(25) |
となる。これは正確な値
に対して、第零近似としてそう悪くないと言える結果である。
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著者: 茅根裕司 chinone_at_astr.tohoku.ac.jp