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11-4-(b)

11-2-(f),11-3-(b)の結果から右回りに円偏光したz方向正に進む電磁波を形成する光子壱個当たりの角運動量、運動量を求めよ。

11-4-(b)解答

11-2-(f)の結果は電磁波が粒子に与えるエネルギーと、電磁波が粒子に与える角運動量の比である。 これより電磁波が粒子に与える角運動量は

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$\displaystyle \frac{W}{\vert\bm{\tau}\vert} = \omeg...
...r \omega}{\vert\bm{\tau}\vert} ,\quad \therefore\, \vert\bm{\tau}\vert=N \hbar
$

となる。光子が粒子に吸収されことから、粒子が得る角運動量は吸収された全光子の角運動量と一致するはずである。 角運動量の向きを踏まえると、11-2-(e)の結果から進行方向と逆向きであるので、 進行方向を正(z軸正を正)とすると、

$\displaystyle ($右回りに円偏光したz軸正の方向に進む電磁波を形成する光子壱個当たりの角運動量$\displaystyle ) =-\hbar$ (56)

である。

同様に考えると 11-3-(b)の結果は電磁波が粒子に与えるエネルギーと、電磁波が粒子に与えるz成分の運動量の比であるので、 これより電磁波が粒子に与えるz成分の運動量は

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$\displaystyle \frac{W}{p_z}= c=\frac{N\hbar \omega}{p_z}\quad \therefore \, p_z= N \frac{\hbar \omega}{c}$ (57)

となる。光子が粒子に吸収されことから、粒子が得る運動量は全光子のz成分の運動量と一致するはずであり、 また光子はz方向のみの運動であるから、進行方向を正(z軸正を正)とすると、

$\displaystyle ($z軸正の方向に進む電磁波を形成する光子壱個当たりの運動量$\displaystyle )= \frac{\hbar \omega}{c}$ (58)

となり、確かにEq.(39)が成り立っている。

著者: 茅根裕司 chinone_at_astr.tohoku.ac.jp