Subsections

11-2-(c)

電磁波が粒子に与える単位時間当たりのエネルギー(=電磁波の仕事率)を求めよ。

11-2-(c)解答

電磁波が単位時間に与えるエネルギーは、電磁波の仕事率、仕事の時間についての一階微分である。 粒子は電磁波によって与えられたエネルギーによって運動をしている(エネルギーが与えられなかったら、抵抗力により運動は止まってしまう。全ての運動は電磁波の影響によるもの)。 電磁波はLorentz力という形で粒子に影響を及ぼしているので、 電磁波がLorentz力を用いて粒子に行っている仕事に対する仕事率が、電磁波の仕事率である。 Lorentz力を$ {\bf F}_l$とすると[*]、 求めるべき仕事率$ W$ $ W = {\bf F}_l \cdot \vv$と書けるので、 電磁波が粒子に与える単位時間当たりのエネルギーは、磁場は仕事をしないので

$\displaystyle W= {\bf F}_l \cdot \vv = \begin{pmatrix}qE_0 \cos\omega t \\  -qE...
...dfrac{qE_0}{\gamma} \sin\omega t \\  0 \end{pmatrix} = \frac{q^2 E_0^2}{\gamma}$ (49)

となる。



脚注

...とすると[*]
ここではLorentz力とは $ q\left[\vE+(\vv/c)\times \vB\right]$を指す。
著者: 茅根裕司 chinone_at_astr.tohoku.ac.jp