図壱のような RC回路を考える。
が入力、
が出力である。
外部から電圧がかかっていない場合に回路を一周すると、電圧降下は
であるから
より、微分方程式は
![$\displaystyle \frac{dV(t)}{dt}+\frac{1}{RC} V(t) =0$](LPF-img7.png) |
(1) |
と書ける。
この同次微分方程式の解はすぐ求まり
である。ここで
は時定数(time constant)といい、
系の典型的な反応時間(typical response time scale)を表す
今外部からコンデンサーの両端に
というパルス電圧(入力信号)をかける(入力信号を何故パルスにするかについては後述する)。
これより微分方程式Eq.(1)は次のような非同次方程式になる。
![$\displaystyle \frac{dV(t)}{dt}+\frac{1}{\tau} V(t) =\frac{v_0}{\tau} \delta(t)$](LPF-img11.png) |
(2) |
同次方程式の解は既に得られているので、この解を元に定数変化法
を用いることで解を求める。
実際に代入すると、
![% latex2html id marker 520
$\displaystyle \therefore
A(t) = \frac{v_0}{RC}\int...
...{t} e^{t'/\tau} \delta(t') dt'
= \frac{v_0}{\tau} \theta(t) +C,\qquad\theta(t)$](LPF-img14.png)
:単位階段関数
となる。コンデンサーは最初帯電していなかったと考えると
であるから、電圧の時間変化は
![$\displaystyle V(t)= \frac{v_0}{\tau}\theta(t) e^{-t/\tau}$](LPF-img17.png) |
(3) |
となる。このことから、一瞬に起きたパルス入力に対して、出力は
程度の時間を掛けてゆっくりと減少していくことが分かる。
fat-cat
平成17年2月17日