気体や流体を多数の同種粒子の集合と考え、
それを量子力学的な多体問題として取り扱うとき、
粒子のもつスピンによって、
粒子の従う統計が異なることが知られている。
電子や陽子のようにスピンが であるような半整数スピン粒子は、
Fermi-Dirac 統計に従い、
ヘリウム原子核や光子のように、0 や
と整数スピンを持つ粒子は Bose-Einstein 統計に従うことが知られている。
Fermi-Dirac 統計に従う粒子(フェルミ粒子)については、
パウリの排他原理より、
ある量子状態
を同時に占めることができる粒子数は 0 か
に限られる。
Bose-Einstein 統計に従う粒子(ボーズ粒子)については、
量子状態
を同時に占めることができる粒子数は
と制限がない。
今、絶対温度
の熱浴と熱平衡状態にある体積
の気体の系を考える。
熱浴と系との間には粒子の行き来もあるものとして、
粒子の化学ポテンシャルを
と書く。
このとき
個の同種粒子が量子状態
を占める確率は、Gibbs 因子
fat-cat 平成16年11月28日