星間空間に見る物理現象
この授業では星や星間空間のガスによって作られる多様な天体をそれぞれの特徴をなす物理過程を基本に紹介する。
- 星間空間の空間スケール、時間スケール
- 星間雲に見る熱的、力学的安定性
- 星間ダストによる光の吸収、再放射過程
- 散光星雲、惑星状星雲に見る光電離過程
- 超新星残骸に見る衝撃波
- 高温プラズマに見るプラズマ過程
- 物質の輪廻と銀河系の進化
評価はレポートによって行います。
星間物理学という分野自体は銀河系の星間空間の物理学を明らかにすることをスタート地点としていますが、ここで紹介される方法論は今ホットなトピックとなっている銀河形成やそれに伴う宇宙の再電離という過程を理解する上で欠かせないものです。この講義では銀河系内の物理の理解で確立してきた方法論を遠方宇宙の銀河にも適用するという題材も含めながら紹介していきたいと思います。
この講義を通じて星間物理学の基礎的な方法論を身につけ、実際の天体観測への応用結果を理解できるようにする。
評価はレポートとレポート発表会で行う。レポート、発表内容で評価する。
講義補足資料
- 10月08日(水) 講義1: 星間空間の物理状態 I
- 10月15日(水) 講義2: 星間空間の物理状態 II
- 10月22日(水) 講義3: 電離ガスからの輝線放射過程 I
- 10月29日(水) 講義4: 電離ガスからの輝線放射過程 II
- 11月05日(水) 講義5: 電離ガスからの輝線放射過程 III
- 11月12日(水) 講義6: 高温プラズマからの放射とガスの冷却
- 11月19日(水) 講義7: ガスの加熱・冷却と熱的安定性
- 11月26日(水) 講義8: タイムスケールと力学的安定性
- 12月03日(水) 休講
- 12月10日(水) 講義9: ダストによる散乱・吸収
- 12月17日(水) 講義10: ダストからの赤外線放射
- 01月07日(水) 講義11: 衝撃波とガスの加熱
- 01月14日(水) 休講
- 01月21日(水) 講義12: 銀河での星形成、星間物質の宇宙論的進化
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