天体物理学実習2:天文現象を用いた物理、数値計算、統計処理の実践的理解
天体物理の実際の現象を教材にし 1)物理モデルによる現象の理解 2)数値計算によるモデル化 3)観測データの統計処理による集約のそれぞれについて実習を行い、実践的な理解を深めることを目的とする。天体現象としては、ブラックホール近傍から、銀河内の星間空間、銀河の大規模構造まで様々なスケールの現象を扱う予定である。また観測装置に関連して光学計算に関する実習も行う。演習の内容は以下の通り。
- 銀河の中の星やガスの運動
- ブラックホール近傍のガスの運動
- ガスからの輝線放射の観測
- 宇宙の中での銀河の分布の大規模構造
- 光学系で出来る点像とフーリエ変換
これにより
- 物理の天体現象への応用について理解すること。
- 数値計算の方法について理解すること。
- 観測データの統計処理の方法について理解すること。
を目的とする。
週に1度の割合で演習問題を出すので、その解答を翌週月曜日までにレポートとして提出する。授業では演習問題について背景、問題内容の説明を行い、前回のレポートについての報告会を行う。評価は提出されたレポートと報告会での発表内容に基づいて行う。
講義予定:5セメスター水曜日4コマ目(+5コマ目)
- 4月10日:はじめに
- 4月17日:星の運動から調べる銀河の性質 1
- 4月24日:星の運動から調べる銀河の性質 2
- 5月01日:星の運動から調べる銀河の性質 3
- 5月08日:ブラックホールの周りのガスの運動 1
- 5月15日:ブラックホールの周りのガスの運動 2
- 5月22日:(休講)
- 5月29日:ブラックホールの周りのガスの運動 3
- 6月05日:放射から調べるガスの性質 1
- 6月12日:放射から調べるガスの性質 2
- 6月19日:(休講)
- 6月26日:放射から調べるガスの性質 3
- 7月03日:望遠鏡で出来る星の像 1
- 7月10日:望遠鏡で出来る星の像 2
- 7月17日:望遠鏡で出来る星の像 3
実習用のプログラムのテンプレートファイル
- C プログラムを作成する際のテンプレート ファイル 。使わなくてもよいが、参考まで。
- ダウンロードしたファイルを tar xvfz template-20110509.tar.gz で解凍すると template-20110509 のディレクトリが出来る。
- ディレクトリの下に入って make template でコンパイル出来る。
- ./template template.txt でコンパイルしたプログラムを実行する。
- make tar で圧縮したファイルを作成出来る。
- ファイル名やプログラムの中身を書き変えて計算やファイル入出力を行うプログラムに書き換える。
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