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6-1

観測者が光りを受け取るとき時間間隔$ dt$

$\displaystyle dt = \left[ 1-\frac{1}{c} \vn\cdot \vu\right]dt'$ (30)

であることを示せ。 ここで物体は十分遠方にあり、 微小時間$ dt'$間の物体の運動による$ \vn$の変化は無視できるとせよ。

6-1解答

図 4: 物体と観測者との位置関係
\includegraphics[width=9.50truecm,scale=1.1]{ndou.eps}

図を参考に考える。 点Pで発せられた光りを観測者Oが観測する時刻を$ t_1$とすると、

$\displaystyle t_1 = t' + \frac{\vert{\rm OP}\vert}{c}
$

と書け、点P'で発せられた光りを観測者Oが観測する時刻を$ t_2$とすると、

$\displaystyle t_2 = t' +dt' +\frac{\vert{\rm OP'}\vert}{c}
=t' +dt' +\frac{\ver...
...rt{\rm QP}\vert}{c}
=t' + dt' +\frac{\vert{\rm OP}\vert - \vn\cdot \vu dt'}{c}
$

と書ける。 よって観測者がこれらの光りを受け取る時間間隔$ dt$

$\displaystyle dt = t_2-t_1 = \left[ 1-\frac{1}{c}\vn\cdot \vu\right]dt
$

と求まり、確かにEq.(30)と一致する。

著者: 茅根裕司 chinone_at_astr.tohoku.ac.jp