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6-4

上記の結果を相対論的ビーミング効果という。どうしてこの様なことが起きるのか、時空図を用いて説明せよ。

6-4解答

図 7: 相対論的な運動をしている粒子の時空図
\includegraphics[width=9.00truecm,scale=1.1]{t-s.eps}

電磁波は光速度$ c$という有限の速度で時空上を運動しているので、 粒子が$ \Delta t$の間に発した電磁波をそれよりも短い時間間隔で観測した場合、電場強度は大きくなる。これが相対論的ドップラー効果である。

時空図上で(a)は非相対論的な粒子、(b)は相対論的な粒子である。(a)の場合、粒子が$ \Delta t$の間に発した電磁波を $ \Delta t_a$の間に観測することになるが、図より $ \Delta t \sim \Delta t_a$であるから、 ビーミングは起こらない。一方(b)の場合は、 $ \Delta t \gg \Delta t_b$であるので、ビーミングが起きることが分かる。

著者: 茅根裕司 chinone_at_astr.tohoku.ac.jp