2 反変、共変、混合テンソル

テンソルについても同様に定義する。 例えば二階の反変、共変、混合テンソルは添え字一つ一つについて

$\displaystyle \bar{T}^{ij} =\frac{\partial \bar{x}^i}{\partial x^k}\frac{\parti...
...ial \bar{x}^i}{\partial x^k}\frac{\partial {x}^l}{\partial \bar{x}^j} T^{k}_{l}$ (8)

の様に変換するものとする。 更に高階の(反変、共変、混合)テンソルについてもこの変換則を拡張できるものとする。 スカラーは零階、ベクトルは一階のテンソルと考えることができる。

さて、ベクトルの反変成分に関する基底ベクトルを、 それぞれの座標系に於いて $ \bm{a}_i,\bar{\bm{a}}_i$ と書けば、 任意のベクトル $ \vec{\xi}$

$\displaystyle \vec{\xi} = \xi^i \bm{a}_i = \bar{\xi}^i \bar{\bm{a}}_i$ (9)

と表される。 同様に、共変成分に対する基底ベクトルを $ \bm{a}^i,\bar{\bm{a}}^i$ と書けば

$\displaystyle \vec{\xi} = \xi_i \bm{a}^i = \bar{\xi}_i \bar{\bm{a}}^i$ (10)

と表すことができる。

これが任意の二つの座標系で成り立つためには ベクトル $ \vec{\xi}$ が二つの座標系に於いて等しくなればいいので $ \vec{\xi}= \vec{\bar{\xi}}$ 、 つまり基底ベクトル $ \bm{a}_j $ は座標変換に対して、

$\displaystyle \vec{\xi}$ $\displaystyle = \vec{\bar{\xi}} = \bar{\xi}^i {\bar{\bm{a}}}_i = \frac{\partial...
...bar{\bm{a}}}_i =\xi^j  \frac{\partial \bar{x}^i}{\partial x^j}{\bar{\bm{a}}}_i$    
  % latex2html id marker 4667
$\displaystyle = \xi^i \bm{a}_i = \xi^j \bm{a}_j \qq...
...herefore \quad\bm{a}_j =\frac{\partial \bar{x}^i}{\partial x^j}{\bar{\bm{a}}}_i$ (11)

でなければならず、同様に基底ベクトル $ \bm{a}^j $ は座標変換に対しては、

$\displaystyle \vec{\xi}$ $\displaystyle = \vec{\bar{\xi}} = \bar{\xi}_i{\bar{\bm{a}}}^i = \frac{\partial ...
...r{\bm{a}}}^i =\xi_j  \frac{\partial {x}^j}{\partial \bar{x}^i}{\bar{\bm{a}}}^i$    
  % latex2html id marker 4672
$\displaystyle = \xi_i \bm{a}^i = \xi_j \bm{a}^j \qq...
...fore \quad \bm{a}^j =\frac{\partial {x}^j}{\partial \bar{x}^i} {\bar{\bm{a}}}^i$ (12)

でなければならない。

fat-cat 平成16年11月29日