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第1500回 天文学教室談話会

日時

2017年7月10日(月) 15:00

場所

合同C棟大輪講

講演者

熊本 淳(東北大学天文学専攻)

題目

星の年齢速度分散関係から探る天の川銀河進化史

要旨


太陽近傍の星々の観測から星の年齢と速度分散の間には正の相関があることが知られている(年齢速度分散関係)。理論的研究からは巨大分子雲、渦状腕などの銀河の内部構造による重力的散乱の効果に加え、銀河同士の相互作用や合体などの外的要因の効果なども考慮し、年齢速度分散関係の理解が試みられている。しかしながら、年齢速度分散関係の起源に対しては未だに多くの議論がなされており、その詳細は未解明である。そこで、我々は天の川銀河を想定した高分解能なN体/SPHシミュレーションを行い年齢速度分散関係の起源を解明するための研究を行った。本シミュレーションでは、ダークマターハローと恒星系円盤を定常外場として扱い、星間ガスの自己重力、輻射冷却、星形成、超新星フィードバックを考慮している。我々のシミュレーション結果は年齢速度分散関係と単純な星の速度分散の時間進化が異なることを示す。 星の速度分散は (1) 星形成時に材料となるガスの速度分散、(2) 散乱源となる高密度ガスクランプの総質量に依存して多様な進化を示すことを発見した。ガスの物理状態は時々刻々と変化するため、星の速度分散の時間進化は星が形成された時刻によって振る舞いが大きく異なる。年齢速度分散関係はこれらの星々の集合をある時刻で観測した時に得られる関係である。本講演ではこれらの結果に加え、これらの結果が天の川銀河進化史研究に及ぼす可能性についても議論を行う。それに伴い現在行っている、ガス降着史が星の年齢速度分散関係に与える影響を調べるためのシミュレーションについての紹介を行う。

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