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第1379回 天文学教室談話会

日時

2014年1月29日(水) 16:30

場所

大輪講室

講演者

百瀬宗武 (茨城大学理学部)

題目

HD142527に付随する非対称ギャップ円盤のALMA観測

要旨

HD142527に付随する原始惑星系円盤に対するALMA観測の成果を紹介する。HD142527は, 距離140pcにある2.2太陽質量の前主系列星である。過去の赤外線観測から,その円盤 構造は(i)半径30AUの内域円盤と(ii)内径130AUの外域円盤の2成分からなり,両者の 間にはギャップがあることが知られていた。我々はALMA Cycle 0を用いて,ダスト熱 放射(波長0.89μm),及び外域円盤ガス 成分を捉えるのに適した13COとC18OのJ=3-2回転遷移輝線を観測した。
その結果,ダスト熱放射では約0.35"(49AUに相当)の分解能で,外域円盤の非対称な リング状構造を捉えた。その輝度ピーク地点は中心星から156AUに存在し,輝度温度 は24Kだった。これと13CO輝度温度から見積もられた外域円盤ダストの温度を用い, ダスト柱密度を求めると,0.28 [g/cm2]となった。もし円盤内のガスダスト比(g/d) が星間物質と同程度 (=100)であれば,ピーク付近は自己重力に対して不安定であり,3木星質量程度のガ ス惑星が重力分裂により形成されている可能性がある。g/d < 10に低下していれば重 力的には安定だが,一方でダス トの著しい濃集を意味し,ここで岩石コアの急速な成長が起こる可能性がある。いず れにせよこれらは標準的太陽系形成シナリオでは想定されていなかった状況で,系外 惑星の多様な形成過程を暗示する観測事実と位置づけられる。
講演ではこの他,g/dを求めるためのモデル計算の現状についても簡単に報告する。
Related Paper;
PASJ Vol. 65, No. 6
Local Enhancement of the Surface Density in the Protoplanetary Ring
Surrounding HD 142527
(Fukagawa, M. et al.)
http://pasj.asj.or.jp/v65/v65n6.html

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Shijun Yoshida (yoshida<at>astr.tohoku.ac.jp)
Takahiro Masuda (takahiro.masuda<at>astr.tohoku.ac.jp)
Mihoko Kato (m.kato<at>astr.tohoku.ac.jp)
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