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第1335回 天文学教室談話会

日時

2012年07月09日(月) 13:30 pm

場所

大輪講室

講演者

岡村 雅普 (東北大学 天文学専攻)

題目

Next-to-leading resummation of cosmological perturbations via the Lagrangian picture

要旨

 銀河赤方偏移サーベイから得られる銀河の3次元分布は、バリオン音響振動を用いた宇宙の膨張率測定だけでなく、銀河の特異速度が引き起こす赤方偏移歪みを通じて大規模構造の成長率測定を可能にしてくれる。この宇宙の膨張率と大規模構造の成長率との組み合わせにより暗黒エネルギーと修正重力理論を区別できるため、宇宙加速膨張の起源を解明する強力な手法として多くの銀河赤方偏移サーベイが実施・計画中である。
 高赤方偏移における大規模構造の成長は線形理論によってよく記述できる一方で、観測可能な近傍宇宙(z<3)では重力の非線形成長により、精度良い理論モデルを構築することが困難であった。近年、上記の問題を解消し次世代銀河赤方偏移サーベイの要求に応えるため、高精度な理論モデルを構築する様々な方法論が提案されてきている。それら数多くの手法の中でも、Matsubara (2008)によって提案されたラグランジュ描像に基づく再和法:Lagrangian Resummation Theory (LRT)は、重力非線形成長を再和的に取り込めるのみならず、銀河赤方偏移サーベイで避けられない系統的効果である非線形赤方偏移歪み・非線形銀河バイアスを自然な形で予言できる方法論として脚光を浴びている。一方で上述のような特筆すべき優位性はあるものの、Matsubara (2008)では1-loopレベルの計算にとどまり、次世代銀河赤方偏移サーベイにおいて十分な精度でモデル構築が行えているとは言い難い。
 本発表では、LRTの有用性をさらに高めるためにより高次の補正項である2-loopレベルの計算を行った結果を報告する。特に、2-loop LRTに基づく実空間・赤方偏移空間における密度揺らぎのパワースペクトル/二点相関関数の振る舞い、およびN体シミュレーションと詳細に比較した結果を報告する。加えて、今後の研究課題についても触れたい。

ご注意

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【The Colloquium Committee in 2012】
Shijun Yoshida (yoshida<at>astr.tohoku.ac.jp)
Masaki Takayama (m.takayama<at>astr.tohoku.ac.jp)
Hidetomo Honma (hide<at>astr.tohoku.ac.jp)
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