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第1278回 天文学教室談話会

日時

2009年1月18日(月) 16:20 pm

場所

物理B棟318号室

講演者

伊藤洋介 (東北大天文)

題目

銀河角度分布の双極子異方性:CMB静止系は近傍宇宙に存在するのか?

要旨

宇宙原理が正しく、銀河が等方分布している系が存在するとしよう。その系に対して運動する観測者は、光行差によって、観測者の進行方向に銀河の個数密度が大きくなることを見出すだろう。さて、Cosmic Microwave Background (CMB)の温度揺らぎの双極子成分は、通常、我々がCMB静止系に対して運動していることによるドップラー効果に起因すると解釈されている。また、銀河分布は、十分大きいスケール(〜100Mpcスケール以上)では、近似的に等方的であると考えられる。そこで以下の疑問を問おう。銀河分布は、光行差による双極子成分を観測しうるほどに等方的であるのか?また、そもそも上述のCMB双極子成分の運動学的解釈は妥当なのか。この疑問に答えるために、我々(伊藤、高田、矢幡 arXiv 0912.1460)はSDSS DR6データから、photometric redshiftが0.1から0.9までの銀河を用い、その分布に、CMB双極子成分と無矛盾な双極子成分が存在するかどうか統計的検定をおこなった。その結果、双極子成分が示唆されたが、その振幅から考えて、これは大規模構造もしくはシステマティクス由来であると結論した。また我々は、将来計画であるLSST計画によって得られる銀河データによって双極子成分を検出できるかどうか考察し、CMB双極子成分の運動学的解釈が 正しければ、赤方偏移1以上の銀河の分布に双極子成分を検出できるであろうことを示した。本講演では、上述の結論とともに、解析方法およびその解釈について説明する。また、関連分野の最近の話も紹介する予定である。

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